バイオリンとプロポリス

17~18世紀に活躍したイタリア人の弦楽器製作者アントニオ・ストラディヴァリを
ご存じでしょうか?

彼が作ったバイオリンはラテン語でストラディヴァリウスと呼ばれ、
現存するおよそ600丁(ちょう)の価値は、いずれも数億円は下らない
と言われています。

バイオリニストがその名器を手に入れるために、数億円をかけても
究極の音を奏でたいという気持ちを理解することは難しいですが、
制作されてから300年を超えて、現代の聴衆や演奏者までもが魅せられる音色には、
職人の持つカリスマ性を感じずにはいられません。

残念ながら彼のバイオリン制作技術を受け継いだ息子たちが相次いで亡くなり、
その製法は伝承される事はありませんでした。

残されたストラディヴァリウスからすべてを推測するしかありません。

多くの研究者が、ひとつひとつの構成要素を研究し解明しつつあります。

バイオリンの表板には、年輪が均等に詰まっているイタリア北部パナヴェッジョの森に
育つマツ科のスプルースを使っていることが判っています。

バイオリンは、使用される木の材質や調整された表板の共鳴性と共に、
仕上げに使われるニスの質や塗布方法がその音色を左右すると言われています。

ストラディヴァリウスの秘密として昔から注目されていたのが、
独特の深い赤色をした上塗り用のニスでした。

残念ながらそのニスの製法も現在に伝えられてはいないため、何人もの研究者が
生涯をかけてその謎に挑みました。

その成分には、絶滅した虫の羽根、植物や鉱物など、樹脂成分として
ポルトガルのクレモナ地方で採れたプロポリスが調合されているなど
様々な研究結果が発表されています。

プロポリスは、古代エジプトのミイラの腐食剤として使用されていましたし、
現代でも化石などの保存用表面剤として広く利用されていますので、
プロポリスが使われていた可能性は大いに考えられます。

プロポリスに含まれる蜜蝋は、光沢剤の役目もはたします。

近年ヨーロッパの研究チームが、5丁のストラディヴァリウスからニスを
採取して分析した結果、一般的な松やにや油が使われているという発表を出していますが、
その本当の答えは、ストラディバリしか知り得ません。

私も健康維持のためにプロポリスを摂っていますが、
その他の効能として、世界的な美声を得ることができるかは、現在調査中です。

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