一年の中で一番寒い時期である2月は、
外にでることも億劫になってしまいます。
花の季節にはまだ程遠く、今は花の彩りの季節とは言い難いですね。
ところが、春の花である菜の花は、この時期から咲き始めます。
菜の花は、アブラナ科アブラナ属の花で、
別名としてセイヨウアブラナまたはアブラナとも呼ばれます。
明るい色がない冬の畑一面に広がる黄色い花は、
思わず声が出てしまうほどの美しい光景です。
菜の花は、観賞用のほかに早春に味わう食材としても私達を楽しませてくれます。
ご存知かもしれませんが、収穫されずに畑に残ったハクサイも
菜の花と同じアブラナ科アブラナ属で、花も形もとても似た黄色の花を咲かせます。
寒さに耐えた菜の花は、栄養価も高く、
おとなのほろ苦い風味は、春の訪れを食卓でも楽しめますから嬉しいです。
スーパーマケットの野菜コーナーに、食用の菜の花が並ぶと、思わず手にとってしまいます。
一番寒い時期の作業に思いを馳せると、農家の方に感謝せずに入られません。
食用の菜の花は、まず真ん中の芯を摘みます。
すると脇芽が横から出てきます。
栽培農家は、まずしっかりした芯を作り、その後次々と出てくる脇芽を
商品として出荷できます。
食材としての賞味期間は、陳列されている花が色づく前までなので、
12~13cmになった脇芽を出荷するには、摘み始めから箱詰めまでを、
素早く手順よく作業しなければなりません。
美味しい菜の花を、寒さ厳しい冬に収穫するためには、早秋に土作り作業を行います。
南の九州では9月下旬ごろに種まきします。
芽吹く頃は、まだまだ気温は低くありませんので、
青虫など害虫が発生するため、防除は欠かせません。
追肥も行います。
実はこの時期に肥料をやらなければ、花が初冬に咲いてしまい、
厳冬期に花を収穫できません。
栄養が充分な畑では、葉が青々と茂り、冬の寒さに強い株が育ちます。
バランスのとれた栄養を摂ることで、厳しい季節に耐えられるとは、
私達も見習わなければなりません。
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