貧乏ゆすりと股関節

股関節の痛みに悩んでいませんか?

股関節の痛みを抱えている人は国内で数百万人にのぼり、高齢化社会となった現代では増加の一途をたどっています。
特に介護施設や療養型病床に入院されている患者さんの中には、股関節を悪くして車いすでの生活を余儀なくされたり、寝たきりになってしまった方もたくさんいます。皆さんのご家族やお知り合いにもいらっしゃるのではないでしょうか。たくさんの人が悩んでいる股関節の痛みですが、その改善に効果が期待できるとして貧乏ゆすりが注目を浴びています。

股関節の役割

股関節は人体の中で非常に大きな役割を持っています。歩く・走るなどはもちろんですが、立っている時や座っている時に体重を支えているのも股関節です。股関節に痛みがあると関節の可動域が狭くなり行動に制限が生まれます。また、股関節など体の一部が痛むと無意識のうちに他の部分を使って痛む箇所をかばうようになるので、他の関節や筋肉などにも負担がかかりやすくなり、さらなる痛みを生み出します。その結果、日常の活動の多くが億劫になり、やがては筋力も衰えて心身の老化を加速させる原因にもなりかねません。

股関節の構造とは?

股関節は脚の骨である大腿骨と腰の骨である寛骨(かんこつ)が接続される関節です。寛骨にはくぼみがあり、このくぼみに大腿骨の先端にある球状の骨頭(こっとう)と呼ばれる部分がはめ込まれています。寛骨のくぼみと骨頭の表面を柔らかい軟骨が覆っていますが、その外側を袋状の関節包(かんせつほう)が覆い、さらに関節液という液体がわずかに入っています。関節液は関節が動く際の潤滑剤のような働きや、軟骨にとっての栄養成分でもあります。股関節のこのような構造によって、私たちは滑らかに歩いたり走ったりできるのです。

貧乏ゆすりの股関節への効果

近年では関節の痛みのリハビリにおいて、貧乏ゆすりが有効であるとして勧めている医師もいます。また、貧乏ゆすりのような動きを利用したリハビリは今まで何度か有名なテレビ番組でも紹介されており、そのたびに話題となっています。貧乏ゆすりによるリハビリには2種類ありますが、一つはイスなどに座った状態でつま先を床につけ、かかとを上下に動かすという方法と、同じく座った状態で脚を開閉するような動作を繰り返す方法があります。これらの運動を一日3回、一回に30回以上の貧乏ゆすりや脚の開閉を3か月以上継続すると痛みが軽減され、股関節の可動域が改善されるそうです。非常に簡単・手軽で時間を選ばないため自宅で何かをしながら行うことができ、継続しやすいですね。運動を試してみて痛みを感じた場合や、すでに関節の痛みなどに対して治療や手術を受けていたり、人工器具を装着している方はかかりつけの医師に相談したうえで運動を行ってください。
このように貧乏ゆすりによるリハビリをすることで股関節周囲の血流が良くなることに加え、栄養成分を含む関節液の動きが関節内で流動的になることが期待できるとされています。

まとめ

貧乏ゆすりと股関節の関係についてご紹介しました。股関節は人体の中で最も大きな関節であり、その役割も非常に大きなものです。股関節が健康でなければ私たちが活動的な生活を送ることは難しいでしょう。リハビリと聞くととても大変そうなイメージをお持ちの方が多いと思いますが、リハビリは一度限りのものではなく継続して行うため、苦痛がなく手軽で簡単であるのは大切なことです。貧乏ゆすりのように日常の簡単な動作でリハビリができるなら継続できそうですね。

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