2005年(平成17年)に日本肥満学会が、メタボリックシンドロームの基準値を
発表して以来、メタボリックシンドロームという言葉は、肥満と同じ意味合いで使われ、
「お父さん最近メタボ気味だから、食べ過ぎに注意してね。」などと日常の会話に
登場するようになりました。
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状況を意味します。
内臓脂肪型肥満がすすむと、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を
併発やすくなります。
しかもまだ病気とは診断されない「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」
といった予備群であっても、併発することで動脈硬化が急速に進行することがあります。
「それではメタボ撃退のためにダイエットを始めましょう!」ということで、
一番先に思いつくのは食事制限です。
確かに食生活の欧米化と働く世代の運動不足が内臓脂肪型肥満の一因と言われているため、
食事を制限することは間違いではありませんが、過剰な食事制限は、
体内脂肪ばかりでなく日常生活に必要な筋肉まで減少させてしまいます。
筋肉が痩せると筋肉で消費していたカロリーが減るため、
基礎代謝量(体内で何もしなくても勝手に消費してくれる発熱量)は少なくなり、
平常時の体温が下がります。
そうなると免疫力も下がり、風邪を引きやすくなります。
基礎代謝量を下げてしまう食事制限は、努力して痩せにくい身体を
わざわざ作るようなものです。
しかも筋肉が減れば、体を支える能力が衰え、転倒して怪我をする危険性も
高めてしまいます。
年齢を重ねるごとに減っていく基礎代謝量ですから、健康に痩せるための
絶対必要条件は、食事制限と筋肉量を減らさないための運動を
取り入れるということです。
次回は、無理な運動は逆効果!ダイエットらくらく運動とは?というお話です。
…続く…
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