歴史に名を残した人は、
今の世にあっても、その功績や名前が覚えられています。
聖徳太子、源頼朝、徳川家康、坂本龍馬などなど
枚挙にいとまがありません。
世界に目を転じてみれば、
文字伝承の記録が残る有史において、
クレオパトラ、ソクラテス、ガリレオ、ナポレオンなど
数々の伝説とともに今でも話題にのぼります。
その中でも毎年必ず、
言葉にせずにはいられない人物がいます。
それは、ローマ時代の皇帝であった
ユリウス・カエサル(Julius Caesar)と
オクタヴィア・アウグストゥス(Octavianus Augustus)です。
紀元前49年頃、
ローマ時代の政治家であり軍人でもあったユリウス・カエサルは、
エジプトの数学者ソシゲネスの助言により、
1年を365.25日とし、4年に1回のうるう年を置くことにしました。
このユリウス暦を採用する際に、
ユリウスの功績を讃え、
ローマ元老院が7番目の月に彼の名前を取り
「Julius → July」とします。
紀元前44年、カエサルが暗殺された後、
後継者として指名されたアウグストゥスは、
先代を継承し、ユリウス暦をより正確なものに改めます。
その変更に加える際に、カエサルを習い、
8番目の月に自分の名前を付け、
「Augustus → August」とします。
このふたりのローマ人が歴史上に残した功罪の解釈は様々あるとしても、
7番目の月という意味の「 September」は結果的に2つズレて、
9番目の月になってしまいました。
なんというワガママなローマ時代の支配者たちでしょう。
ユリウス暦は、
1582年、ローマ教皇グレゴリウス13世が制定したグレゴリオ暦へと移りましたが、
二人の名前は今もなお、私たちの暮らしの中に存在します。
明後日には、かつて「7番目の月」という意味のSeptember=9月が始まります。
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