お盆の時期は、
日本独特の暑さと湿度の高さが相まって、
健康な人でも食欲が減退するものです。
そんな時でも冷やしそうめんであれば、
なんとか食べられるという人も少なくありません。
冷たい氷を浮かべたガラスの器に盛られたそうめんは、
味覚ばかりでなく視覚からもひんやり感を楽しめる、
数少ない食べ物です。
ところで、そうめんと似たような麺類に冷や麦がありますが、
そうめんと冷や麦の違いをご存知でしょうか。
その違いで真っ先に思い浮かぶのが、
麺の太さだと思います。
実は、JAS規格(日本農林規格:※1)によって、規定されています。
■乾麺の太さの定義
そうめん:直径1.3mm未満
冷や麦:直径1.3mm以上1.7mm未満
ちなみに1.7mm以上になると、
冷や麦ではなく、うどんになります。
太いのが「冷や麦」、細いのが「そうめん」ということです。
一方、国語辞典(広辞苑)を紐解いてみると、
つぎのように記述してあります。
「そうめん」:小麦粉に食塩水を加えてこね、
これに植物油を塗って細く引き伸ばし、
日光にさらして乾かした食品。
ゆで、または煮込んで食す。
「冷や麦」:細打ちにしたうどんをゆでて冷水でひやし、
汁をつけて食べるもの。
「うどん」:小麦粉に少量の塩を加え、
水でこねて薄くのばし、細く切ったもの。
ゆでて汁にひたして食べる。
とあります。
いずれにしても、
伝統的な食品であるそうめんは、
日本特有の気候によって生まれた
先人たちの知恵と言えます。
※1JAS(Japanese Agricultural Standard)規格とは、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法、1950年公布)に基づく、農・林・水・畜産物およびその加工品の品質保証の規格です。
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