女性に貧血が多いのってなんで?
女性に貧血体質の人が多い理由は、主にダイエット・偏った食生活・生理です。
ダイエットにより、無理な食事制限をすると鉄分が十分に摂取できなくなります。他にも、インスタント食品・加工食品を頻繁に摂食する事による栄養の偏り、また朝食を抜く事も原因の1つです。
また、生理を始めとし妊娠・授乳といった、女性のみが経験するこれらは血液を大量に消費します。生理は言わずもがな。妊娠は胎児に多量の血液を供給しますし、母乳は血液から作られます。更に、女性は男性よりも冷え性になりやすいもの。こちらの原因も、生理出血や薄着ファッション・筋量などが原因とされますが、この冷え性も貧血に繋がる要素の1つです。冷え性とは、つまり血行不良の事です。血の流れが滞ると、身体に十分な血液が鉄分を運ぶ事ができなくなり、貧血に繋がります。
貧血に効く鉄分にもいろいろある!
貧血対策に有効な鉄分。実はこれには2種類があり、動物性蛋白質に含まれる「ヘム鉄」と、植物性蛋白質に含まれる「非ヘム鉄」に分けられます。
ヘム鉄は、消化吸収されやすいのが特徴(溶けやすくイオン化しやすい為)です。血液中に含まれているヘモグロビンもこの1種。これとよく似ているものにミオグロビンというものがあります。ヘモグロビンが体内に酸素を運ぶ役割を持つのに対し、ミオグロビンは酸素を筋肉組織に蓄える役割を持ちます。ちなみに、男性の方がミオグロビン保有量が高いと言われています。
非ヘム鉄は、消化吸収されにくく、動物性蛋白質・ビタミンC・胃酸などでヘム鉄に還元されて初めて体内に吸収されます。日本人が主食にしている穀物に含まれているのもこちら。還元物質が無ければ吸収されない為、菜食オンリーというダイエット食生活では鉄分の吸収効率が悪くなってしまうのです。
鉄分を多く摂るためには何を食べれば良い?
鉄分が多い食べ物といっても、ヘム鉄を含む物と非ヘム鉄を含む物は当然ながら違います。
ヘム鉄を多く含む食べ物は、肉類であるとレバー・牛もも肉、魚介類ならば煮干し・シジミ・アサリなどが挙げられます。
非ヘム鉄は、ひじき・ほうれん草・小松菜・キクラゲ(乾)などが挙がります。先述したように、非ヘム鉄は単体での吸収効率が悪い為、ヘム鉄を含む動物性蛋白質(またはビタミンCを含む食べ物)と合わせて食べるのが望まれます。例えば、レバー(ヘム鉄約13.0g)と大豆(非ヘム鉄9.4g)を同じ食事で摂取した場合、大豆に含まれる非ヘム鉄は十分に消化吸収されます。このように、単体に含まれている鉄分量だけでなく、その鉄分がヘム鉄・非ヘム鉄のどちらかを判断した上で、食べるべき物を決めていく事が大切になるのです。
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