今や世界的イベントと言えるクリスマスのお祝いですが、
イギリス本国やその連邦王国(※1)であるオーストラリア、ニュージーランドなどでは、
キリスト生誕の12月25日ばかりでなく、12月26日も祝日としています。
お祝いをした翌日をゆっくり過ごすという意味もありますが、
この休日にはもう少し深い意味があります。
12月26日の祝日は、ボクシングデーと呼ばれています。
この言葉を聞いてスポーツのボクシングを
思い起こされる方も少なくないと思いますが、
ボクシング(Boxing)には他の意味があります。
もともとボックス(box)の意味は箱で、
ボクシングは、「箱に詰める」という意味になります。
かつて、貴族の屋敷で働く執事や使用人たちは、
キリスト生誕の祝日であっても、その役目を果たさなければなりませんでした。
そこで翌日に、屋敷の主人が彼らをねぎらうという意味で、
クリスマスボックス(Christmas Box)という
お菓子や贈り物を入れた箱を贈ったため、
12月26日がボクシングデーと呼ばれるようになりました。
またこの日は、クリスマスの週にカードやプレゼントを届けてくれる
郵便配達員の方にも、労いの意を込めた贈り物として
クリスマスボックスを渡す日でもあります。
本来の意味からは若干ズレますが、
クリスマス対象の売れ残った商品のバーゲンセールがある日ということで、
ボクシングデーを楽しみにしている人達も少なくありません。
日本では、まだ馴染みが薄いボクシングデーですが、
遠からず上陸する日も近いのではないでしょうか。
※1イギリス連邦王国
イギリス(グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国)とは、
本来スコットランド・イングランド・ウェールズ・北アイルランドの4王国の連合体です。
イギリス連邦王国は、イギリスの王を自国の国王として戴く国です。
その構成国は16カ国で、アンティグア・バーブーダ、オーストラリア、
バハマ、バルバドス、ベリーズ、カナダ、グレナダ、ジャマイカ、
ニュージーランド、パプアニューギニア、オーストラリア、
セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセント・グレナディーン、
ソロモン諸島、ツバルとなっています。
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