日本人にとって海藻を食べるという習慣は、大変馴染みのあるものです。
世界遺産に登録された和食のダシといえば、昆布ですし、
佃煮や昆布巻きのように食材としての主役でもあります。
朝食にパンを食べる方は多くなりましたが、お腹が目覚めるのは、
白いご飯とワカメたっぷりのお味噌汁ではないでしょうか。
軽く炙った海苔とひじきの佃煮、ワカメのおひたしが加われば、
海藻類のオンパレードです。
これらの海藻は、旨味はもちろんのこと、栄養学的な観点からも、
非情に優秀な食べ物と言えます。
その中でもひじきやワカメは食物繊維含有率が高く、
食物繊維を1g摂るために必要な量は、
にんじんなら39g、さつまいもなら43gを食べなければなりませんが、
乾燥ひじきであれば2g、乾燥ワカメならば、2.5gでOKです。
効率よく食物繊維を摂るには、海藻が一番ということになります。
またミネラルが豊富だということも、ひじきやワカメの特徴です。
カルシウムをはじめ、リン、カリウムなどミネラルが豊富に含まれ、
例えば、カルシウムを豊富に含む食品の代名詞ともいえる牛乳と
比較してみると、110mg/100g(ホルスタイン種)に対して、
ひじきには1400mg/100gが含まれますから、
重量比で考えると10倍以上も多く含まれていることになります。(※1)
日本食には欠かせない海藻の素晴らしさは、まだまだあるのですが、
次回は、少し角度を変えた海苔と日本人の長い歴史についてお話しましょう。
※1:文部科学表 五訂増補日本食品標準成分表(本表)
-海苔と日本人の相思相愛についてへ続く-
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