炭水化物は悪者なの?

『炭水化物抜きダイエット』に
『低インシュリンダイエット』、
最近話題の『ケトン体ダイエット』。

これらのダイエットは、
炭水化物の摂取を制限することにより
体重を減らすというものです。

炭水化物と言えば、
タンパク質・脂質と並んで三大栄養素と呼ばれ、
人間が生きていく上で必要不可欠な物であると、
学校の家庭科の時間に習ったはず…。

その炭水化物の摂取を制限すると言われると、
なんだか炭水化物がダイエットの敵、
悪者であるかのような感じがしますね。

そもそも、炭水化物とは何なのでしょうか。

炭水化物は、
糖質と植物繊維に分けることができ、
糖質は、分解されてブドウ糖となり、
体や脳の活動に欠かせない
エネルギー源となります。

炭水化物のカロリーは、
脂質の半分以下しかありませんが、
脂質やタンパク質よりも消化されるのが早く、
消費されないと脂肪として
体内に蓄積されるのです。

それだけ糖質が、
人間の体にとって必要なものであるとも言えるのですが、
この脂肪を体内に溜め込むことが肥満の原因となり、
ダイエットの観点から問題視されるわけです。

この体内に脂肪を溜め込む働きをするのが、
インシュリンというホルモンです。

そこで、脂肪をため込んだ肥満解消のために、
このインシュリンの分泌を抑えることが
必要だということになります。

『ケトン体』は、
体内のブドウ糖が減少した時、
その代償エネルギーとして、
肝臓で脂肪が分解されて生成される物質です。

上記のダイエット法は、
まだ研究者の間でも賛否両論があり、
研究半ばであるという感が拭えません。

脳のエネルギー消費は、
体全体の消費量の20%にもなりますが、
そのエネルギー源となるのは、
唯一ブドウ糖だけで、
不足すると、集中力や思考力が低下したり、
無気力になって、日常生活にも支障をきたすこともあります。

このように、
生命を維持するための
必要不可欠な栄養素である炭水化物を、
極端に減らしたり、摂らなかったりすることは、
たとえ一時的にダイエット効果が得られたとしても、
体にとって本当に良いことであるとは言えないでしょう。

新しいダイエット法を試してみる時も、
まず、その理論ややり方をしっかり理解した上で
実践することが大切でしょう。

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