先月は、最高気温が25℃以上の夏日になる日が過去最多になったり、
30℃を超える真夏日を記録したりする地域が続出しました。
『風薫る5月』と形容されるように、さわやかな風が吹いて、
一年の中でも最も快適な季節であるはずの5月が、
一気に夏になってしまったような感じでした。
このように暑い日が続くと、
それに伴い『熱中症』の不安も高まりますね。
この熱中症にならないようにする手立てとして、
まず挙げられるのは、こまめな水分補給です。
体の中の水分が不足すると、熱中症だけではなく、
脳梗塞、心筋梗塞など、様々な健康障害のリスク要因にもなってしまいます。
水分補給は私たちの健康にとって、とても大切なことですが、
皆さんが普段口にしているのは、どんな飲み物でしょうか。
発汗で失われるナトリウムやカリウムなどのイオンも補給できるように製造された
機能性飲料やスポーツドリンクなど、熱中症対策を謳ったものもあります。
これは、大量に汗をかく生活をしている人にはたいへん有効なものですが、
それほど汗をかかない普通の生活をしている人は、水で十分だと言われます。
水といえば、日本は、世界でも数少ない水道の水が安全に飲める国です。
それでも、ボトル詰めの水の消費量や浄水器をつけている家庭数が増えており、
水道の水をそのまま飲むという人が、半減している地域もあるようです。
その理由としては、安全性や味の問題があるでしょう。
しかし、水道水の安全性に関しては、水道法に基づいて、
厚生労働省が51項目からなる水道水質基準を定めています。
この基準は世界的に見ても厳しく管理されているものと言えます。
一方、市販のミネラルウォーターは、
食品衛生法に基づいた18項目の基準により作られています。
ミネラルウォーターの水質基準が、水道水よりも緩いのは、
他の清涼飲料水と同様に、あくまでも嗜好品として考えられているからです。
さらに、ミネラルの含有量についての基準はなく、
製品によってその種類にも違いがあります。
味が美味しいからという理由だけでなく、
健康に良いという機能も求めるのであれば、
ラベルやネーミングといったイメージだけで選ぶのではなく、
その成分についてよく検討してみる必要があるでしょう。
さて、熱中症対策について言えば、
何か特別なものを飲むことより、
運動の前後はもちろんのこと、寝る前、起床時、入浴の前後など
のどが渇く前に、こまめに水を飲むという習慣を定着させることが大切です。
その際、冷たい水を飲む方が、体内にこもった熱を下げるためには有効です。
一度に大量の水を飲むのは、おなかを壊すことにもつながりますから、
小まめに冷たい水を意識して飲むように心がけましょう。
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