ウィーンの音楽の殿堂

ここ数日、朝夕の気温は、
すっかり秋めいてきたようです。

8月の終わりは、夏休みの終わりであり、
季節の上でも一区切りということになるのでしょう。

残暑はまだ覚悟しなければならないでしょうが、
秋を迎える楽しみはもう始まっています。

秋といえば、様々な文化的な行事が世界中で開かれます。

収穫の秋でもありますから、
楽しみ満載の季節です。

言わずと知れた音楽の都ウィーンでも、
続々とクラッシックコンサートが開催されます。

その中でもウィーン楽友協会(Wiener Musikverein)の
黄金ホール(Goldener Saal)で開かれる
「ディライトフル・ウィーン」は、
大変由緒ある人気のコンサートです。

世界的には、
ウィーンオペラハウスの方が有名ですが、
ウィーン楽友協会は、客席は少ないものの、
ここを本境地とする
ウィーン・モーツァルト・オーケストラの演奏は、
世界屈指と評されています。

「ディライトフル・ウィーン」のコンサートは、
楽団員が歴史的な衣装やウィッグを着用するなど、
特別な雰囲気を持つコンサートでもあります。

このホールの歴史は古く、
1870年に完成しています。

注目すべきは、
音楽ホールばかりではありません。

緋色のカーペットが敷かれているエントランスからフロント、
そしてゆるやかに続く回り階段を登れば、
マリア・テレジアが栄華を誇ったハプスブルグ家全盛の時代へと
タイムスリップできそうです。

毎年元旦に全世界にテレビ中継される、
ニューイヤーコンサートが開催されるのは、
ウィーン楽友協会の黄金ホールです。

輝く黄金のカリアティード(建物の梁を支える女人柱)や、
楽器の音が理想的に響くように設計されたホールは、
音楽のためだけに創られた音の殿堂といえるでしょう。

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