読書は健康にいい?読書と健康の研究

NHKの番組で指摘された健康には「運動よりも食事よりも読書が大事」

NHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」(NHK総合 2018年10月13日放送)では、延べ41万人の高齢者のデータを元にAIが解析した結果、健康寿命を延ばすには「運動よりも食事よりも読書が大事」という驚きの結果が出ています。

そこで、今回は、読書と健康についての研究を掘り下げていきたいと思います。

健康寿命1位山梨県は図書館の数がダントツ

山梨県は「健康寿命」の長さが1位で「運動・スポーツ実施率」は最下位とのことです。さらに、山梨は「人口に対する図書館の数」が全国平均が2.61館に対し、6.59館とダントツです。

手軽に本を借りることができる環境が点在していることは、高齢者に様々なモチベーションをもたらしていると言えます。「運動・スポーツ実施率」は最下位かもしれませんが、図書館までの移動を徒歩やジョギングや自転車で行っているかもしれません。

「【腸はすべての健康の源】腸をいたわる生活習慣を目指しましょう!」という記事でもご紹介していますが、山梨県の日本一の長寿村として有名だった棡原村(ゆずりはらむら)では、多様な食物繊維と発酵食品の摂取が行われていたとされています。

腸内環境に良い食生活に、認知を刺激する図書館に、図書館の行き来に自然な運動機会などが相まって、良いライフサイクルを描けているのかもしれません。図書館はいろんな人がいる場所ですから、実際の関わり合いがないとしても、多くの人の中にいる緊張感なども、認知機能に良い影響を与えているのかもしれません。

アメリカのイエール大学の研究:週3.5時間の読書で1日30分の読書で長生き

アメリカのイエール大学が3635人を対象にした12年間にも及ぶ調査では、週に3.5時間まで読書をするグループは、向こう12年で17%ほど死亡リスクが低かったことが統計で明らかになりました。

米・ラッシュ大学メディカルセンターの研究:読書によって認知低下を32%遅らせることができる

米・ラッシュ大学メディカルセンターの研究では、読書などの精神を刺激する活動を続けていけば、認知低下が32%遅くなることを指摘しています。また、頭をまったく使わない作業をすると精神的退化が48%加速するという指摘も行っています。

サセックス大学2009年の研究:6分の読書でストレス68%削減

イギリスのイースト・サセックス州にあるサセックス大学が2009年に行った研究によると、たった6分の読書がストレスを68%も削減する効果があることが分かっています。その他、音楽鑑賞が61%、コーヒーを飲むことが54%、散歩をすることが42%、ゲームが21%の軽減効果でした。読書がいかにストレス削減効果が高いか分かりますよね。

これは、読書という行動の特性の集中のしやすさにあると思います。音楽鑑賞やコーヒーを飲むことや散歩というのは、様々な景色を見たり、集中の方向をその都度、散らすことができます。逆に、五感が断続的にマルチタスクをするので、疲れてしまう人もいるでしょう。一方、読書は本を読む、本の文字を眺める、本の文字をイメージすると、きちんと本を持ちさえすれば、その行動に集中しやすいと言えます。なので、気晴らしとして、6分という時間でもとても高いストレス軽減をもたらすのは、なんとなくイメージができるのではないでしょうか。

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