ビールのおつまみの定番といえば、
やはり枝豆でしょう。
暑いこの時期に居酒屋の
のれんをくぐったお父さんの決まり文句は、
「とりあえず生ビールと枝豆」です。
もちろん自宅でも、茹でたての枝豆は、
老若男女のサブメニューとして
不動の位置にあります。
既に江戸時代の中期には、
枝豆売りが街中で商いをしているという
記述があるほど、伝統ある食べ方です。
しかし、
完熟していない大豆を食べるという食文化は、
最近までは、アジア諸国独自のものでした。
アメリカのJohn Wiley & Sons社が、
1991年に出版したNew Cropsには、
「EDAMAME」がアジア固有の新しい食物として
紹介されています。
ということは、
少なくともこの本が出版される時期までは、
欧米では「枝豆」はほとんど知られていなかったと
考えてもよいでしょう。
世界広しといえども、
日本ほど枝豆をはじめ、
豆腐、味噌、醤油、納豆、ゆば、きな粉など、
大豆を様々に加工して
日々の食生活に活用している国はないでしょう。
大豆は豆類の中でも栄養価が高く、
タンパク質の含有量も多いため、
「畑の肉」とも称されます。
しかも大豆タンパクは、
LDLコレステロール値(※1)を低下させ、血圧を下げます。
レシチンは、善玉のHDLコレステロール(※2)を増やして、
悪玉のLDLコレステロールを減らし、
中性脂肪も減少させます。
ポリフェノールの一種であるイソフラボンには、
強力な抗酸化作用があります。
またビタミンB1、B2、Eなどが豊富で、
カルシウム、カリウム、鉄も多く含む、健康食品の王様です。
ムシムシとした暑い時期には、
大豆をしっかり摂って、夏バテに対抗しましょう。
※1:LDLコレステロール
LDLコレステロールが140mg/dlの基準値を超えると、
高コレステロール値です。
動脈硬化や心筋梗塞の危険性が高まります。
※2:HDLコレステロール
血管内の壁に付着したLDLコレステロールを引き抜いて、
肝臓まで運ぶ働きをしています。
HDLコレステロールは「善玉コレステロール」と呼ばれています。
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