私たちの体の中のうま味

人の体は、
水やタンパク質などで構成されています。

生物の細胞をつくる主要成分であるタンパク質は、
鎖状につながった20種類のアミノ酸で形成されています。

アミノ酸のひとつであるグルタミン酸は、
生体活動するためのエネルギー源として利用され、
脳の中では、代謝やほかのアミノ酸の代謝に
重要な働きを担っています。

アスパラギン酸には、
糖質を筋肉のエネルギーに変換するのを助け、
疲労回復、皮膚や毛髪の合成を促進する役割があります。

タンパク質自体に味はないのですが、
その構成要素であるアミノ酸は、
うま味など様々な味の源となっています。

お母さんが赤ちゃんに飲ませる母乳には、
アミノ酸の一つであるグルタミン酸が
非常に多く含まれ、
私たちにとって初めてのうま味は、
母乳と言えます。

昆布や野菜に多く含まれる
グルタミン酸やアスパラギン酸は、
料理の世界では、うま味成分として
広く利用されています。

うま味であるアミノ酸は、
グルタミン酸の他にもあります。

肉類や魚類は、時間が経つことで、
筋肉中にエネルギー源として蓄えられていたATP※1が
分解されることで増えるイノシン酸も、
うま味成分のひとつです。

※1 ATP:肉中のエネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)は、
ADP → AMP(アデニル酸) → IMP(イノシン酸)
→ イノシン → ヒポキサンチンへと分解が進んでいきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。