秋の夜空の四角形

朝夕の冷え込みは、
秋の終わりを感じさせるようになってきました。

その反面、夜空に広がる星々の輝きは、
その冷え込みさえも忘れさせる美しさです。

真夜中でさえ、明るさを失わない都会の空であっても、
秋の星座は他の季節に比べれば、
地上の明るさに負けない存在感を放ちます。

夏の星座の主役とも言える「夏の大三角形」である
白鳥座のデネブ、こと座のベガ、わし座のアルタイルは
いずれも一等星ですから、夏の夜更けには、
天空の真上に輝き、容易に見つけることができます。

秋が深まると、この大三角形は、
夜空から早めに退場します。

秋の主役は、
「秋の四辺形」と比喩されるペガサス座(ペガスス座)です。

四辺形を構成する星は、いずれも二等星で、
一等星と比べれば明るさとしては、
多少見劣りするものの、
秋の夜空の透明感も手伝って
なかなかの存在感を持っています。

夏の大三角形や秋の四辺形は、
夜空に広がる星座を探し始める起点として、
目印にされます。

秋の四辺形は、南の空の高いところにあります。

ほぼ正方形に見えるこの星たちは、
ペガサスの胴になり、
そこから星を繋いでいくと首や足になります。

魔女メデューサの血の中から生まれた
天馬であるペガサスにまつわる神話は、
愛と憎しみの満ちたもので、
ココでご紹介するには大いに興ざめですので、
ご興味のある方はギリシャ神話に記されている
ベレロフォーンとゼウスからの下りをお読み下さい。

はるか昔から星を頼りに航海していた船乗りが、
退屈しのぎの夜話から生まれたとも言われる
星座の物語です。

秋は、夜の星を見るには絶好に季節です。

よく晴れた夜に、少し厚着をして
温かいコーヒーをすすりながらの星空見物は、
気軽に楽しめる秋ならではのイベントです。

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